退職を考えているものの、会社との交渉に不安を感じている方は少なくありません。
そんな中で注目されているのが、労働組合型の退職代行サービスです。法的な裏付けがあり、確実な退職交渉が可能なだけでなく、未払い残業代や有給休暇の取得などさまざまな権利保護も実現できます。
本記事では、労働組合型退職代行のメリットと選び方についてくわしく解説します。
- 労働組合型退職代行が持つ法的な強みと一般の退職代行との違いについて
- 労働組合型退職代行の3つの具体的なメリットと活用方法について
- 信頼できる労働組合型退職代行の選び方と具体的なサービス例について
1.退職代行における労働組合の重要性とは
退職代行においても労働組合の重要性はかなり高いものといえます。労働組合は「労働者の権利」を守るための組織です。退職代行における労働組合の役割や強味などを解説します。
労働組合は「労働者の権利」を守る法的な味方
労働組合は、労働者の権利と利益を守るために法律で定められた正式な組織として位置づけられています。
労働組合法により保証される3つの重要な権利
団結権・団体交渉権・団体行動権
上記などの権利により労働組合は単なる仲介者としてではなく、法的な裏付けを持った労働者の代理人として活動することができます。退職に関する交渉においても、強い立場で労働者の利益を守ることが可能となっているのです。
一般の退職代行と労働組合型の違い
一般の退職代行サービス
基本的に伝言を代行するサービスとしての位置づけに留まっています。法的な交渉権限を持たないため、会社が退職に応じない場合の対応が限定的となり、追加的な権利保護を行うことも困難です。
労働組合型の退職代行
法的な権限を持つ正式な代理人として活動します。
団体交渉権を活用した確実な交渉が可能で、会社との継続的な話し合いを行うことができます。また労働者の権利を総合的に保護する立場から、退職以外の労働問題についても対応が可能という特徴があります。
法的な裏付けがある交渉力の強み
労働組合型退職代行の最大の強みは、法的な裏付けのある交渉力にあります。会社は労働組合からの団体交渉を正当な理由なく拒否することができず、誠実に対応する義務があります。そのため、強制力のある交渉が可能となります。
また退職交渉だけに限らず、未払い残業代や労働問題などについての相談・サポートも受けることが可能です。
退職交渉以外のサポート例 | |
未払い残業代の請求 | パワハラなどの労働問題 |
退職「条件」の交渉 | 退職後のトラブル対応 |
必要書類の受け取りサポート | 退職金についてのサポート |
法的根拠に基づくサポート体制により、労働組合型退職代行は一般の退職代行と比べてより確実で安全な選択肢となっています。
2.労働組合型退職代行の3つの大きなメリット
退職代行においても重要な役割を持つ、労働組合。では労働組合型の退職代行サービスには具体的にどんなメリットがあるのでしょうか。くわしく解説します。
確実な退職交渉力で希望通りの退職を実現しやすい
労働組合型退職代行のメリットの1つとして「確実な退職交渉力」があります。
労働組合法による正式な交渉権限を持ち、会社側には誠実対応義務があるため不当な退職拒否に対しても法的な対抗が可能です。
退職「時期」についても調整ができる
- 即日退職
- 希望する退職日がある場合
- 引継ぎ期間の設定など
退職条件についても、退職理由の適切な調整や退職届の適切な提出・円満退職に向けた環境整備など、きめ細かな対応を行うことができます。
未払い残業代や有給休暇の取得交渉も可能
労働組合型退職代行では、退職手続きと同時にさまざまな権利保護を実現することが可能です。
具体例な交渉例 | |
未消化有給休暇の取得または買取 | 未払い残業代の請求 |
各種手当の精算 | 退職金の確実な受け取りなどの交渉 |
上記のような交渉をすることで、退職と同時に「労働条件の改善」も実現できるという大きなメリットがあります。また専門家による適切な金額算定も行われます。
交渉を代行してもらえることは、労働者の心理的負担を大きく軽減することにもつながります。
【参考】厚生労働省 労働基準法
【参考】厚生労働省 【リーフレットシリーズ労基法39条】有給休暇
退職後のトラブルにも継続的なサポート
退職後も様さまざまなサポートを受けることが可能です。具体的には、離職票の確実な受け取り、雇用保険関連の手続き支援、各種証明書の取得支援といったものです。
また退職後の嫌がらせなどへの対応や未払い金の請求サポート・社会保険関連の手続き確認といったトラブル対応も行ってもらえます。さらに、退職後の法的問題への助言や次の就職に向けたアドバイス、必要に応じた専門家の紹介など、継続的な相談対応も可能です。
3.労働組合型退職代行の選び方と注意点
では労働組合型の退職代行はどのように選べば良いのでしょうか。選び方のポイントや注意点などをあわせて解説します。
信頼できる労働組合の見分け方
信頼できる労働組合型退職代行を選ぶためには、まず組織としての正当性や透明性を確認することが重要です。
組織の正当性を確認する
- 労働委員会への登録状況
- 法人格の有無
- これまでの活動実績など
組織の透明性をチェックする
- 明確な組織体制が示されているか
- 責任者の情報が適切に開示されているか
- 相談窓口が整備されているか
さらに第三者からの評価として、弁護士との連携体制の有無や、実際の利用者からの口コミ評判・メディアでの掲載実績なども、信頼性を判断する重要なポイントとなるでしょう。
料金相場と追加料金の有無を確認
労働組合型退職代行の基本料金は、一般的に24,000円から30,000円程度となっており、標準的なプランでは25,000円前後が相場となっています。即日対応を希望する場合は、5,000円程度の追加料金が発生することがあります。
料金を検討する際には、まず基本料金に含まれるサービスの範囲を確認しましょう。
基本料金の他に確認しておきたい点 |
・追加料金が発生する条件について |
・支払いの時期と方法について |
・キャンセルした場合の返金規定について |
・交渉が難航した場合の追加費用の有無について |
料金については気になる方も多いポイントでしょう。後悔しないためには、あらかじめしっかり料金体系やオプションなどについて確認しておくことが大切なポイントとなります。
サービス内容と範囲を事前に確認
契約前には提供されるサービスの具体的な内容と範囲について、詳細な確認が必要です。
基本サービスとしては、退職交渉の具体的なプロセス・提供される書類作成支援の内容・連絡手段や頻度・対応可能な時間帯などが含まれます。また未払い金請求対応・有給休暇取得交渉・退職後のサポート期間・法的助言の可否といったオプショナルサービスについても確認が必要でしょう。
対応できない案件の種類や地域的な制限の有無・業界特有の制限・即日対応の可否といったサービスの制限事項についても、事前に把握しておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。
4.おすすめの労働組合型退職代行サービス3選
退職を検討している方の心強いサポーターとなってくれるおすすめの退職代行サービスをご紹介します。選ぶ際の参考にぜひしてみてください。
退職代行Jobs:労働組合としての正式な権限を保有&弁護士監修の総合型
- 24時間365日の対応が可能
- 料金は24,800円(通常27,000円)
最大の特徴は、労働問題に精通した弁護士との連携により、法的な信頼性が確保されている点です。合法的な交渉プロセスが確立されており、専門的な法的アドバイスを受けることができます。
また、相談当日から出勤が不要となり、退職後のアフターフォローや各種書類の作成支援など、充実したサポート体制も整えています。多数の退職成功実績を持ち、労働組合としての正式な権限を保有していることから、明確な料金体系とともに高い信頼性を提供しています。
https://www.jobs1.jp 退職代行Jobs
退職代行ガーディアン:即日対応可能な迅速型
- 迅速なサービス提供が可能
- 料金は24,800円の一律料金制(追加料金なし)
退職代行ガーディアンは、東京都労働委員会から認証を受けた合法的な退職代行サービスです。合同労働組合として正式な認証を受けているため、確実な交渉権限を持ち、適法な退職プロセスを実現できます。
24時間以内の対応開始やスピーディーな交渉進行・即日退職への対応など、迅速なサービス提供が特徴です。また地域による料金差がない統一料金体系を採用しており、キャンセル規定も明確に定められています。
https://taisyokudaiko.jp/ 退職代行ガーディアン
退職代行OITOMA:コスパに優れた安心実績型
- 利用者満足度96%
- 料金は24,000円(業界最安値レベル)
退職代行OITOMAは日本通信ユニオンと連携したサービスです。充実したサービス内容を提供し、追加料金についても明確な規定を設けています。
ハラスメント対応や残業代請求サポート・慰謝料請求の支援など・総合的なサポートを提供しているのも特徴です。弁護士による監修体制があり、高い顧客満足度と円満退職へのノウハウを持っています。
コストパフォーマンスの高さと確実性を両立させた、信頼できるサービスとして評価されています。
https://o-itoma.jp 退職代行OITOMA
5.労働組合型退職代行に関するよくある質問
ここでは労働組合型の退職代行サービスに関する、よくある質問をまとめています。ぜひ参考にして自分に合った退職代行サービスを選びましょう。
労働組合型でも即日退職は可能?
労働組合型の退職代行でも即日退職は可能です。
朝一番での相談から始め、当日中に会社への連絡を実施し、その日以降の出社を不要とすることができます。ただし、正式な退職日については会社との協議により決定される必要があります。
即日対応を希望する場合は、通常のプランと比べて若干の追加料金が発生する可能性があることに注意が必要です。引継ぎが不要かどうかについても、事前に確認を行うことが推奨されます。
労働組合型は法的な裏付けがあるため即日退職の実現においても、より確実性の高い対応が期待できるのです。
一般型と比べて料金は高いの?
労働組合型退職代行の料金は、一般的な退職代行サービスと比較して、必ずしも高額というわけではありません。
一般的な退職代行サービス | 労働組合型退職代行サービス |
10,000~50,000円以上 | 24,000~30,000円ほど |
(幅広い設定になっていることが多い) | (比較的安定した料金設定) |
また料金面での評価においては、サービスの内容や価値を総合的に考慮する必要があります。労働組合型では確実な交渉力が担保されているだけでなく、未払い残業代等の追加交渉や継続的なサポート体制も整っています。
充実したサービス内容を考慮すると、実質的なコストパフォーマンスでは、労働組合型の方が優れている面が多いとも言えるのではないでしょうか。
会社に知られずに相談できる?
労働組合型退職代行への相談は完全な秘密厳守のもとで行うことができます。
相談段階では、すべての情報が厳重に管理され、匿名での相談も可能です。実務面においても、会社への連絡は代行サービスを通じてのみ行われ、個人情報は厳重に取り扱われます。
また相談内容や相談記録についても適切な管理が行われています。退職後においても、会社との交渉記録は非公開とされ、退職理由についても適切な設定が行われているのです。
プライバシーの保護は徹底されており、安心して相談することが可能です。退職に関する悩みや不安について、気兼ねなく相談できる環境が整えられています。
6.労働組合型の退職代行サービスで安心・確実な退職を
労働組合型の退職代行は、法的な裏付けを持つ確実な退職手段として、多くの方の支持を得ています。単なる退職交渉だけでなく、未払い金の請求や有給休暇の取得など、労働者の権利を総合的に保護できる点が大きな特徴です。
信頼できるサービスを選択し、適切に活用することで、安全かつ確実な退職を実現することができます。