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退職代行は給料手渡しの場合どうなる?退職月の給与の受け取り方を徹底解説

退職代行サービスの利用を検討している方の中で特に給料手渡しの場合、受け取りに不安を感じる方は少なくありません。

退職代行を利用しても、働いた分の給料を受け取る権利は法律で保護されています。

本記事では、給料手渡しの場合の具体的な対処法から、万が一支払われない場合の対応策まで、役に立つ情報をお伝えします。

この記事を読んでわかること
  • 退職代行利用時の給与受け取りの法的権利と保護について
  • 給与手渡しの場合の具体的な対処方法について
  • 給与未払い時の労働基準監督署や弁護士への相談手順について
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1.退職代行利用時の給料受け取りについて

1.退職代行利用時の給料受け取りについて

退職代行を使うことで給料の受け取りへの影響や変化は特にありません。まずは法的な角度から知っていきましょう。

給料を受け取る権利について

退職代行サービスを利用して退職する場合でも、働いた分の給料を受け取る権利は法律で保護されています。

これは労働の対価として発生する当然の権利であり、退職の方法に関係なく保証されているものです。

給料を受け取る権利については以下のポイントを覚えておきましょう。

労働基準法による賃金支払いの義務

  • 賃金の全額支払いの原則
  • 退職後も権利は継続される

参考:e-GOV法令検索 労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)

退職代行を使っても法的には問題ない

退職代行サービスを利用した場合でも、法的保護については通常の場合と変わりません。

  1. 労働の対価としての給与支払い請求権
  2. 未払い賃金の請求権
  3. 残業代などの諸手当の請求権
  4. 有給休暇消化中の給与支給

労働者には上記のような権利があります。そのため会社側が「退職代行を使ったから給料は支払わない」などと主張することは違法です。

また万が一そのような対応をされた場合は、労働基準監督署に相談するなどの対応が可能となっています。

労働基準法での給与支払い義務について

労働基準法第24条では、以下のように給与支払いの原則が定められています:

通貨払いの原則

  • 給与は現金で支払うことが原則
  • 本人の同意があれば口座振込も可能

直接払いの原則

  • 労働者本人に直接支払う必要がある
  • 代理人への支払いには正当な委任が必要

全額払いの原則

  • 給与は全額を支払わなければならない
  • 法令で定められた控除以外は認められない

定期払いの原則

  • 給与は毎月1回以上、定期的に支払う必要がある
  • 支払期日を勝手に変更することはできない

これらの原則は退職代行を利用した場合でも当然変わることはなく、会社には確実な支払い義務が発生します。

もし会社側がこれらの原則に違反する行為を行った場合、労働基準法違反として処罰の対象となる可能性があるのです。

参考:e-GOV法令検索 労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)

2.給料手渡しを避けたい場合の対処法

2.給料の手渡しを避けたい場合の対処法

基本的には普段給料手渡しの場合、退職代行を利用した後の給料も手渡しとなるケースがほとんどです。

しかし退職後に何らかの事情で退職後の職場へ行くことが難しい場合など、退職代行を通じて手渡し以外を交渉することも可能です。

ただし雇用契約や就業規則などによっては対応ができない場合もあるので、よく確認しておきましょう。

退職代行業者に給料受け取り交渉を依頼する

退職代行業者に給与の受け取り方法についての交渉を依頼することができます。業者による細かな違いがありますが、以下のような対応が可能な場合がほとんどです。

  • 会社との給与支払方法の調整
  • 振込口座の提供交渉
  • 現金書留での送付の要請
  • 給与支払い日程の確認と調整

特に弁護士が運営する退職代行サービスであれば、法的な観点からのより適切な交渉を期待することができるでしょう。

振込口座を伝え、自分の口座へ振り込んでもらう

手渡しされていた給料を、自分の口座への振込へと変更を依頼することも可能です。

口座へ振り込んで欲しい時の主な対応手順

  1. 退職代行業者を通じて振込希望を伝える
  2. 給与振込用の口座情報を提供する
  3. 振込手続きの完了確認

振り込みにすることのメリットとしては、直接の対面が何らかの理由によって難しい場合に避けられる・記録が残るため、確実な受け取りが可能となることなどが挙げられます。

現金書留で送付してもらう

現金書留を選択する場合、振り込みと同様に配達記録が残るということがメリットとして挙げられます。また、自宅で受け取ることができる・金額の証明ができるという点も同様です。

現金書留を要望する際も、退職代行業者へ送付先(自宅)の住所や希望日などをしっかりと伝え、相談しておく必要があります。

第三者による受け取り代行

信頼できる第三者に受け取りを依頼する方法もありますが、代理人の選定は慎重に行う必要があります。一般的な代理人としては、家族や信頼できる友人・法的な代理人などが挙げられるでしょう。

また必要な手続きとして委任状を作成したり、身分証明書などを準備する必要があります。代理人にも協力してもらうことになるので、よく確認しておく必要があります。

3.給料手渡しの場合、退職の際に注意すべきポイント

3.給料手渡しの場合、退職の際に注意すべきポイント

退職の際に気を付けておきたいポイントを解説します。事前にきちんと確認しておきたい点ばかりなので退職を控えた方は特に要チェックです。

給料が当月前払い制なら返金を求められる場合がある

当月前払いで給料をもらっている方は、精算の必要性が出てきます。

特に通勤手当は前払いされているケースが多いので注意しましょう。当月前払いとは、例えば給料日が4月25日であった場合、当月1日~末日までの給料が支払われます。

退職日がずれる場合は、働いていない日数分の給料を返還するように求められるケースがあるのでしっかりと把握しておくことが大切です。

事前に返還の有無や金額などを確認することはもちろん、明細もよくチェックしておくと不安なく対応ができます。

退職日までの給与計算方法を確認する

退職日までの正確な給与額などを自分でも把握しておきましょう。

不要なトラブルや行き違いなどを避けるためにも大切です。基本給の日割りについてや、残業代・各種手当・社会保険料の控除などは特に要確認です。

必要であれば、タイムカードの写しなどの勤務実績がわかるものを確認しておきましょう。残業時間の記録や給与規定なども把握しておくとスムーズです。

源泉徴収票や給与明細を確実に受け取る

源泉徴収票や給与明細は確定申告などにも必要な書類です。

確実に受け取れるように、郵送やデータなどでの送付が可能かなどをあらかじめ確認しておきます。

また何か不備があった場合の連絡先や再発行についても事前に伝えておくと良いでしょう。給与明細には法定交付期限が設けられており、給料支払日には交付しなければいけないと定められています。

退職した場合だけではなく、給与明細は毎月しっかりとチェックするようにしなければなりません。

参考:e-GOV法令検索 所得税法(昭和四十年法律第三十三号)

4.給料が支払われないときの対処法

4.給料が支払われないときの対処法

残念ながら給料が未払いとなるケースもあるようです。そんな場合の対処法も知っておくと役立つこと間違いなしです。

労働基準監督署へ相談する

給与未払いの場合、労働基準監督署への相談が有効な解決手段となるでしょう。

相談のためには以下のものを準備しておくと良いでしょう。

  • 労働条件通知書のコピー
  • タイムカード・勤務記録
  • 給与明細の写し
  • 未払い給与の計算資料
  • 会社とのやり取りの記録(メールや音声データなど)

相談の流れとしては、最寄りの労働基準監督署へ連絡のうえ、用意した資料を持って状況を説明します。

会社の対応が労働基準法に反しているとみなされれば、是正勧告などの対応がなされます。

しかし資料が十分でないなど、きちんとした「証拠」が揃っていない場合は、対応に時間がかかったり、最悪の場合は給料がもらえないこともあるので注意しましょう。

弁護士への相談を検討する

労働基準監督署での解決が難しい場合や、未払い給与が高額な場合などは弁護士への相談を検討することも考えましょう。

法律の専門家である弁護士へ相談することができれば、力強い味方となってくれるはずです。しかし、当然ながら費用が発生するのでその点も考慮しておく必要があります。

会社が強く支払いを拒否しているなど、裁判に発展する可能性がある場合は弁護士への相談がおすすめです。

労働基準監督署へ提出するのと同じ書類に加え、雇用契約書や監督署とのやり取りの記録などもあれば良いでしょう。

内容証明郵便を活用する

内容証明郵便を会社へ送付して正式に請求を行うことも可能です。

内容証明へ記載すべき主なものは以下の通りです。

  • 未払い給与の具体的金額
  • 計算根拠
  • 支払期限
  • 支払方法の指定
  • 法的手続きの可能性の示唆

しかし、文面の作成や必要事項の記入などやや複雑な点もあるため専門家に相談した方がスムーズな場合も多いでしょう。

内容証明郵便は記録に残るため「送付した」という正式な情報を残す目的で使用されます。控えの保管もしっかり行いましょう。

会社への送付後は期限までの回答を待ち、また会社からの連絡の記録も忘れずに管理しておく必要があります。回答によって法的手続きに移行するなど、その後の対応を検討していきましょう。

5.安全に給料を受け取るための退職代行サービスの選び方

5.安全に給料を受け取るための退職代行サービスの選び方

安心して給料を受け取るためには、どんな退職代行サービスが良いのか解説します。自分に合っていることはもちろん、安全・安心な業者選びのためにぜひ参考にしてください。

弁護士が運営する退職代行サービスを選ぶ

法律の専門家である弁護士運営の退職代行サービスには、いくつかの注目すべきメリットがあります。

まず法的な専門知識があるためより適切な対応が可能になるでしょう。給料の未払いの際などは特に、法的な根拠を提示しての交渉が可能です。

さらに会社側に違法行為があった場合の対応も迅速です。その他に問題がある際もスムーズでしょう。退職手続きの代行としての主なサービスに加え、法的なアドバイスも受けることができます。

依頼先によりますが、費用の目安は基本料金として25,000円〜30,000円程度。さらに追加のオプションや成功報酬が発生するケースもあります。

給与交渉が得意な退職代行サービスを選ぶ

選ぶポイントはさまざまありますが、実績が豊富な業者に注目するのも1つの手段です。これまで給料についての交渉経験の多さや対応のスピードをチェックします。

また料金体系が明確でわかりやすい業者を選ぶことも大切です。基本料金でどこまでのサービスが受けられるのか・追加料金ではどんなサービスがあるのかが明示されていると安心度はアップします。

例えば給料を手渡しから振り込みにしてほしい・支払い日程を交渉・書類の受け取りも代行してほしいなどの細やかなサービスへの対応度もよく確認すると良いでしょう。

解約条件についてや個人情報の取扱いについてもよく調べて、優良な業者を選ぶことも大切です。

5.安全に給料を受け取るための退職代行サービスの選び方

私たち編集部が2024年12月にリサーチした80個近い退職代行サービスの中から厳選した、「おすすめの退職代行サービス10選」はこちらからご確認できます。

6.給料手渡しで退職代行を使った場合のよくある質問

6.給料手渡しで退職代行を使った場合のよくある質問

給料手渡しの方が退職代行を使う場合のよくある質問をまとめています。ぜひ参考にしてみてください。

退職代行を使うと退職金はもらえない?

退職代行サービスを利用しても、退職金はもらえます。

ただし就業規則や会社の規定・勤続年数などに基づいて支給されるため、条件に当てはまるかどうかの確認が必要です。自身が条件にあてはまらない場合は支給されません。

支給条件を満たしているのに支払われない場合は、給料が未払いになった場合と同様にしかるべきところへ相談するのがおすすめです。

未払い残業代の請求は可能?

可能です。過去3年分までさかのぼっての請求ができます。ただし、残業していた時間を証明するものや残業代の計算方法を確認するなどが必要となります。

未払いの残業代を会社へ請求したい場合は上記の準備しておくものなどをよく確認します。過去3年分より以前のものは時効となることも覚えておきましょう。

有給休暇消化中の給料はどうなる?

有給休暇消化中の給料も、もちろん支給されます。有給休暇は所定労働日の扱いとなるためです。

ただし基本給は満額支給されますが、通勤手当は支給されない可能性もあります。その他の規定などをよく確認しておくことが大切です。

退職前に有給休暇を消化する方も多いでしょう。残日数などを事前にしっかりチェックしておくと安心です。有給休暇を消化した後の最終日の設定など細かな調整が必要な場合も多いでしょう。

7.退職代行サービスを利用して安心して退職の手続きを                                                                  

7.退職代行サービスを利用して安心して退職の手続きを

退職代行サービスを利用しても、給与を受け取る権利は法律でしっかりと保護されています。給料が手渡しの場合でも、振込や現金書留など複数の受け取り方法を検討できます。

万が一の給与未払いにも、労働基準監督署への相談や内容証明郵便の活用など、具体的な対応策があります。

自分に合った方法を選び、安心して退職手続きを進めましょう。

退職代行サービスが気になる方へ
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